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廣内 淳; 大倉 毅史; 佐藤 大樹
日本原子力学会誌ATOMO, 59(3), p.152 - 155, 2017/03
本報告は、日本原子力学会2016年秋の大会において行われた保健物理・環境科学部会企画セッションのとりまとめである。環境測定、環境影響、健康影響の各テーマで、福島第一原子力発電所事故から今まで得られた知見、今後の研究の展開・課題に関する講演が行われた。講演後に会場全体でディスカッションが行われ、今後事故が起きた際に、今回の事故よりも迅速かつ適切に対応するためには今何をすべきか、幅広い分野とのつながりの重要性が主に議論された。
三枝 純; 川崎 克也; 三原 明; 伊藤 光雄; 吉田 真
Applied Radiation and Isotopes, 61(6), p.1383 - 1390, 2004/12
被引用回数:28 パーセンタイル:84.49(Chemistry, Inorganic & Nuclear)線スペクトロメトリ法により体積試料の放射能測定を行う際、各試料に固有の効率曲線が必要となる。環境試料の放射能測定や緊急時の試料測定においては、100keV以下の低エネルギー線を放出する核種の評価が重要となる。ここでは、代表点法を用いて体積試料に対するHPGe検出器の効率を評価するとともに、低エネルギー線に対する効率曲線を評価するうえで重要な補正因子となる自己吸収効果について詳細に検討した。また、代表点法を種々環境試料の測定に適用し実務へ活用するうえでの基礎データとした。
三田村 久吉
JAERI-Review 2003-007, 54 Pages, 2003/03
世界の人口増加圧に伴う不可避的な食料増産やエネルギー消費量の増加は、硝酸態窒素の環境負荷を増加させる大きな要因となっている。窒素はタンパク質の構成元素として動植物の生育に欠かせない成分であるが、硝酸態窒素の過剰な環境負荷は飲料水となる地下水などを汚染し、人や家畜の健康に深刻な被害をもたらすことになる。本報は、硝酸態窒素による地下水汚染の問題点を明らかにし、環境修復・保全の観点から技術開発の新たな方向性を探るため、関連する書籍や論文などを参考にして、硝酸態窒素による人の健康への影響,窒素循環の実態,発生源の種類,汚染対策などについてまとめたものである。
斎藤 公明; N.Petoussi*; Zankl, M.*
Health Physics, 74(6), p.698 - 706, 1998/06
被引用回数:47 パーセンタイル:94.8(Environmental Sciences)環境線に対する空気吸収線量から実効線量への換算係数の被ばく条件による変動の特性を調査した。このために、人体モデルとモンテカルロ法を使用し、人体への入射線の角度及びエネルギー分布を詳細に考慮した計算を行った。姿勢による実効線量の変動は30%以内であることがわかった。環境線源の偏りの影響はほとんどの場合最大で20%であるが、特別の場合にはエネルギー分布の変化により40%までありうることがわかった。新生児の実効線量は成人に比べて最大で80~90%高い。実効線量当量の変動は実効線量と良く似た傾向を示した。
斎藤 公明; N.Petoussi*; Zankl, M.*; R.Veit*; P.Jacob*; G.Drexler*
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(7), p.627 - 641, 1991/07
典型的な環境中の線源からの線にたいする臓器線量を、異なる大きさの人体ファントムとモンテカルロ法を用いて計算した。環境線にたいする臓器線量は、年令、性別に関わらず、体重の関数で表せることが明らかになった。計算した臓器線量から最小二乗法により、この関数の係数を決定した。次に、この関数を用い、人種、性別、年令、体重の個人差に起因する臓器線量の違いを調査した。人種、性別による臓器線量の違いは大きくなかった。体重の個人差に起因する臓器線量の違いは、100keV以上の線に対し最大10%、100keV以下の線にたいしては最大20%であった。卵巣のように人体の中央部に位置する臓器については、乳児と成人で最大2-3倍の線量の違いがみられたが、100keV以上のエネルギー範囲では違いは2倍以上内に収まった。12才以上の人間の臓器線量は全て、成人の臓器線量とほぼ15%以内で一致した。
近藤 達男; 中島 甫; 新藤 雅美; 鈴木 富男; 木内 清; 菊地 正彦; 辻 宏和; 塚田 隆; 鈴木 正彦*; 高橋 秀明*; et al.
JAERI-M 82-062, 23 Pages, 1982/06
SA533B鋼厚板の溶接熱影響部に沿ったき裂成長に及焦点を当てて、溶接熱影響部に繰返し現れるミクロ組織に対応した組織を有するバルクの材料について、BWR近似水中で疲労き裂成長試験を実施した。大気中における予備試験では、ミクロ組織や応力比の如何によらずほぼ同一のき裂成長挙動を示した。高温水中における低応力比の試験では大気中と比較してき裂成長の加速が認められるが、加速の程度はミクロ組織に依存しない。高温水中における高応力比の試験では油焼入材のみが著しい環境加速型き裂成長を示した。溶接熱影響部におけるき裂成長挙動のミクロ組織依存性とミクロ組織の異なるバルクの材料におけるき裂成長挙動は、溶接部の引張残留応力を考慮することにより矛盾なく説明することが出来る。
核融合研究開発推進センター; 小幡 行雄
JAERI-M 9390, 275 Pages, 1981/03
本報文集は、昭和55年10月13日~15日、科学技術庁主催により、日本原子力研究所東京本部第1会議室で開催された、日米核融合作業会「核融合燃料取扱技術」に提出された論文(トリチウム工学13編、環境及生物影響6編)を集録したものである。
木内 清; 近藤 達男
Proc.of 2nd Japan-US HTGR Safety Technology Seminar,Material Properties andDesign Method Session, 12 Pages, 1978/00
ハステロイ-Xのクリープ変形に及ぼすかんきょうの影響について、大気、HTGR近似ヘリウム、超高真空の各環境におけるクリープ挙動を対比した。超高真空下のクリープは、環境の影響が少なく、試験片の寸法形状に独立であることが分かった。一方、大気、ヘリウムでは、細径の試験片になる程、顕著に環境の影響が現れた。大気では、基準データに比し、クリープ曲線が、全体的に短時間側へ移行した形となり、正常クリープ速度 d/dt=c;のパラメータcおよびnは、基準データに比しc増大、応力指数nの低下傾向を示す。ヘリウムでは、定常クリープ自体が2段の変化を示し、後期で加速を示すと共に、3次クリープの早期化、3次クリープ開始以後の余寿命の低下が見られる。ヘリウムでのこれらの変化は、特に酸化と共に滲炭も生ずるヘリウム環境のような低酸化ポテンシャル雰囲気の高温腐食に支配されており、滲炭による粗大MCの折出と、粒界等の界面付近の高温強度の低下と関係している。